RPAという言葉を耳にする場面が増えてきましたが、RPAとは何なのかを詳しく解説していきます。
RPAとは「Robotic Process Automation」
そもそも、RPAとは何の略なのでしょうか?
RPAは「Robotic Process Automation」の略です。
直訳するとロボットによる自動化ですが、一言でいうとソフトウェアロボットにより業務を自動化して生産性を向上させる注目の技術であり、労働者不足や生産性低下の問題をする策として、現在話題になっています。
ロボットという言葉が出てきましたが、誤解のないように言っておくと漫画に出てくる鉄腕アトムやドラえもんとは違います。私たちの代わりに業務を自動で行ってくれるため、親しみをこめてロボットという呼ばれ方をしているだけなのです。
RPAツールベンダーのBluePrism社が初めにロボットという言葉を使いだしたようです。
現在ロボットというと産業用ロボットが代表されますが、RPAのソフトウェアロボットと比較してみましょう。
産業用ロボット | RPA (ソフトウェアロボット) | |
誰が使う? | ブルーカラー (工場で働く人) | ホワイトカラー (オフィスで働く人) |
導入の目的 | 商品の加工・組み立て・運搬などの作業の自動化 | データ入力や集計などのPC作業の自動化 |
目に見える? | 見える | 見えない |
RPAはソフトウェアのロボットです。その実態はプログラムであるため、目には見えません。
産業用ロボットは工場で働くブルーカラーの人たちが行っていた商品の加工・組み立て・運搬作業を自動化を行いますが、RPAのロボットは、オフィスで働くホワイトカラーの人たちが行っているPC作業を自動化します。
RPAと今までのツールの違い
RPAが出てきた時、私はエンジニアをしていました。エンジニアから見ると何の新しいこともないじゃないかとRPAを見ていました。
しかし、RPAは今までのツールとは違うことに気づかされました。RPAが今までのツールと違う点が3つあります。
- RPAはプログラミングを知らない人でも使える
- RPAで全てのアプリケーションを横断して自動化できる
- RPAは信頼性の高い自動化処理を作ることが可能
RPAはプログラミングを知らない人でも使える
RPAはプログラミングを知らない人でも使えるという点が今までのツールと違います。
自動化したい作業をドラッグアンドドロップしていき処理を作ることができます。多くのRPAツールはレコーディングという機能を持っており、自動化したい処理を1回実行することで自動で自動化処理ロボットが作られるため、プログラミングを知らない人でも使うことができます。
Excelマクロじゃダメなの?
作業を自動化する方法としては、Excelのマクロがあります。ExcelマクロはVBAでプログラミングしていく必要があるため、処理を修正したい場合に簡単にできないのです。
例えば業務で注文自動化マクロを作っていた場合、動かなくなったマクロを業務部の人が修正することが難しいのです。
RPAであればプログラミングの知識が不要なため、簡単に修正できます。
既存のWebスクレイピングとは違うの?
Webサイトから情報を収集することをWebスクレイピングといい、RPAが得意としています。Webの情報取得も、RPAが出てくる前からプログラミング言語のPythonを使用する方法などが一般的にありました。Seleniumなど便利なライブラリはありますが、プログラミングができる前提の知識であるため、一般の人には敷居が高かったのです。
RPAによりこの敷居が低くなったため、自動化処理が生産性向上の方法として注目されているのです。
RPAで全てのアプリケーションを横断して自動化できる
RPAではExcelに限らず、全てのアプリケーションを自動化できる点が強みです。RPAツールにはWebスクレイピングでWeb上のデータを抽出する機能、Excelといったアプリケーションを自動化する処理も入っているものがほとんどです。
全アプリケーションでRPAが横断することによって何がうれしいのか?Excelマクロの場合は抽出したデータを基に処理することができませんでした。
RPAを使うことによって、ほぼ全ての業務処理を自動化することができます。
例えば、Webブラウザから社員名簿を取得して、Excelに取得した情報を転記してメールで送付すると言ったことができます。
今までは処理の一部しか自動化できませんでしたが、RPAによって全ての処理を自動化することができるようになり大幅に生産性を向上できるようになっています。
RPAは信頼性の高い自動化処理を作ることが可能
RPAは信頼性の高い自動化処理を作ることが可能です。今までWindows上の操作を自動化するツールはフリーツールではUWSCなどがありました。これらのツールはウインドウ上のボタンの相対位置をもとに自動化処理するものが多く、ウインドウの位置が変わった際には動かなくなったりしてしまい信頼性の高い処理を作ることが困難でした。
RPAではマウスをクリックする位置を画面の相対位置だけでなく、画像認識を行うため画面の位置が変わっても動かなくなることはありません。ツールによっては自動化対象サイトの内部構造を解析してからクリック位置を算出するものもあります。
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