RPAコンサルとして、思考やロジカルシンキングを研究しているプロコアラです。
帰納法の使い方を知りたいという方向けにロジカルシンキングでよく使われる帰納法について解説したいと思います。
帰納法について
帰納法の読み方は「きのうほう」。英語ではinductionです。
帰納とは、「推理・思考の手続きの一つ。個々の具体的な事柄から、一般的な命題や法則を導き出すこと。」を意味します。
帰納法は、複数の事象から抽出した共通項から新しい結論を得る論理的推論方法です。
帰納方の使い方
「A1はB」「A2はB」「A3はB」という事象から「AはB」という結論を導きます。
みんな大好きワンピースを例にしてみます。
「ルフィは泳げない」事象1
「チョッパーは泳げない」事象2
「ブルックは泳げない」事象3
「悪魔の実の能力者は泳げない」結論(仮説)
帰納法で導いた結論はあくまで推論に過ぎず蓋然的です。
蓋然的とは、ある程度確実であるさま。そうであろうと思われるさまのことを言います。
つまりは、たぶんあってるんじゃないの?という仮説にしかならないということです。
帰納法の失敗例
帰納法のよくある失敗例を紹介します。
誤った共通点を導いてしまった
「ビールを飲むと酔っぱらう」事象1
「シャンパンを飲むと酔っぱらう」事象2
「ハイボールを飲むと酔っぱらう」事象3
「炭酸を飲むと酔っぱらう」結論(これは間違い)
この例では共通点の抽出を失敗しています。炭酸が入っている共通点ではなく、アルコールが入っているという共通点が酔っぱらう要因のため、この結論は間違いです。
このように帰納法を使う場合は、共通点の抽出時に問題ないか検証が必要となります。サンプル数を100にしても1000にしても蓋然性が高いということは変わらず仮説のままです。
共通点を一般化しすぎて意味のない結論になってしまう
「ワンピースのコミック売り上げが好調」事象1
「ナルトのコミック売り上げが好調」事象2
「バトル系漫画の売り上げが好調」結論(仮説)
共通点を抽出する際に汎用的な共通点を導出してしまうと意味がない仮説になってしまいます。
この仮説を検証すると、バトル系漫画でも売れていないものがあるため仮説が合っていないことが分かるはずです。
より、共通項を狭めていくことでオリジナリティのある仮説となり、検証する意味が出てきます。
例えば、「仲間が多く出てくる漫画の売り上げが好調」など。
共通項を狭めるという点も帰納法を使用する際は意識しましょう。