UiPath Studioで避けては通れない変数について解説します。
変数とは?
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変数とは、ロボットがデータを記憶するための箱のようなものです。
ロボットは、人間と同じように記憶することはできないのです。
人間が作業を行う場合、取引先にメールするときにメールアドレスを覚えておいて、打ち込んだりします。これは脳内にメールアドレスを記憶しているためです。
ロボットには記憶するために、必要なデータを変数に入れて作業を行います。
変数には3つのパラメーターから成ります。
・名前:どのように呼び出せるのか?
・型:どのようなデータが入るのか?
・スコープ:どこからどこまで使えるのか?
なぜ変数が必要なのか?
なぜ変数が必要なのでしょうか?
変数が無いと固定の値しか扱えない
理由の1つ目は、変数が無いと固定の値しか扱えないためです。
UiPath Stduioを使用すれば、アプリケーションに文字を自動入力する処理を作ることができます。
変数が無かったらどうでしょうか?常に同じ値を入力する処理しか作れないのです。
例えば、名前に田中しか入れられない田中専用ロボット、日付が1月1日しか設定できない元日限定ロボット。次に使うのは1年後か、寂しいなあ。じゃないんですよ。
変数を使えば、名前や日付も同じ処理で変えることができるのです。
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変数が無いとロボットはすぐに忘れてしまう
ロボットは上から順にアクティビティ単位で処理を実行していきます。
入力ダイアログアクティビティを実行して、入力画面を表示します。
担当者に入力してもらったら次の文字を入力処理を実行していきます。
実はロボットは、アクティビティを1つ実行したら以前のことは忘れてしまいます。
変数が無い場合、文字を入力しようとしたときに、1つ前に入力ダイアログで受け取ったデータを全く覚えていないのです。すごい忘れん坊なんです。
なので、入力ダイアログで受け取ったデータを変数に記憶して、文字を入力は変数の情報を使用するといったように変数を経由してデータを使用します。
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変数の型って何?
変数を作成するとき、変数は名前、型、スコープを決める必要があります。
型といっても、「変数の呼吸、壱の型 データ保存」みたいな必殺技があるわけではありません。
型は、変数という箱にどんなデータが入るのか決めることができます。
厳密には、データにも型があり、どの型のデータを受け入れるのか決めると言った方が正確かもしれません。
代入アクティビティを使用すると、変数にデータを入れることができますが、データの型が変数の型と一致しないとエラーになって実行することができません。
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データの型はたくさんありますが代表的なものは以下の4つです。
複合データ型は別途説明します。
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変数の型が必要な理由
データの型が違うとロボットが実行した際の結果が変わってしまいます。
数値型では、1+1=2となりますが、文字列型で1+1=11です。
文字列の場合は+で前後の文字列を連結してしまうのです。
ロボットに正しく処理を行わせるために、厳密にデータの型を教えてあげる必要があります。
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変数のスコープ
変数のスコープは、変数がどこからどこまで使えるのかという有効範囲です。
アクティビティには、自身のアクティビティの中にアクティビティを入れることのできるものがあります。
このようなグループの中でしか使えないのか、もしくはグループの外でも使えるのかといったことを決められます。
スコープの最大範囲はファイル全範囲です。
他のXamlファイルにあるデータは、通常は知ることはできません。
引数というものでデータを受け渡しできるのですが、これは別で解説します。
スコープは小さくした方が誤って変更される可能性が低いため良いとされていますが、処理を作っていくうちにスコープの外で使おうとしたら使えなかったりするので、最初のうちは、分かりやすさを重視して全範囲で使用できるようにしておくという方針でも問題ないと思います。
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