プロセスマイニング

プロセスマイニングのツール比較

プロセスマイニングの有力ツール

PEAK社がプロセスマイニングツールを評価した結果があります。

最高評価の「Start Performers」として評価されている企業は2社です。

・Celonis

・UiPath

横軸は製品開発ビジョンを持ち、ビジョンに沿った製品を提供できるかを表しています。

右に行けば行くほど高い評価です。

縦軸は市場におけるインパクトを表し、上に行くほど高い評価です。

Celonis(セロニス)

市場シェアNo.1であり、Celonisといえばプロセスマイニング、Celonisといえばプロセスマイニングという確固たる地位を築いています。

Celonisにはコネクタが充実している強みがあります。

SAPやSalesforceなどの世界で多くの大企業が使用しているソフトウェアのコネクタがあるため、プロセスマイニングで分析可能なイベントログを作る手間を削減できます。

SAPがプロセスマイニングツールを販売していたSignavio社を買収したため、SAPのプロセスマイニングはCelonisからSignavioとなると風向きが変わるかもしれません。

ツールはIBM(Intelligent Business Cloud)の他に、無料で使えるSnapが用意されています。

UiPath(ユーアイパス)

UiPathはプロセスマイニングで高い評価を受けていたProcess Gold社を買収しました。

UiPathはローコードで業務を自動化することができる「RPA(Robotic Process Automation)ツール」としても有名な企業です。

プロセスマイニングで可視化してRPAで改善するサイクルを回すために、両ツールをプロダクトとして持つUiPathは連携面で優れています。

ツールを選ぶ基準

ツールを選ぶ基準としてどのようなことを比較しないといけない観点は次の6つです。

・価格

・コネクタ

・ETL機能

・日本語の対応

・提供体系

価格

プロセスマイニングは高く年間数百万円から数千万という単位です。

ツールのライセンスの他に業務プロセス、処理量により課金されるツールもあります。

Ceronis SnapやApromoreなど無料で使えるツールもあります。

無料ツールでプロセスマイニングがどのようなものか理解しても良いですが、企業で使用するにはサポートがある方が望ましいため有料ツールが良いでしょう。

コネクタ

イベントログの作成は、プロセスマイニング導入工数の大部分を占めています。

コネクタがあればシステムのイベントログを作成するハードルが下がります。

有名なシステムであればコネクタが用意されていると思いますが、マイナーなシステムはコネクタが無いためイベントログを一から作成する必要があります。

ETL機能

コネクタが無い場合、イベントログを生データを取得して加工していく必要があります。

データ取得やデータ加工を行うことができるETL機能を製品に含むのか、外部のETLツールと連携する必要があるかは導入工数に大きく関わってきます。

日本語の対応

プロセスマイニングは海外が主流です。

日本語に対応しているかも選定の基準になります。

ツールだけでなく学習リソースが日本語に対応しているかも重要なポイントです。

提供体系

クラウドのSaaSとしてサービスとして提供しているツールは、環境構築の手間を省くことができます。

これに対して、サーバーをたててソフトウェアをインストールするオンプレミス形態の場合は、環境構築が必要ですがセキュリティの面では優位です。

会社のセキュリティ方針でクラウドを利用できるかにより、ツールも選定できるか決まってきます。